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膝のお皿周りの痛みに対するテーピング療法

お皿周りの痛みの原因

膝のお皿の痛み

膝のお皿周りの痛みは、踏み込んだ際やジャンプをした際、歩行時や椅子から立ち上がる際などに痛みを訴えることが多いです。

痛みの原因として考えられるのが、膝蓋大腿関節症ジャンパー膝離断性骨軟骨炎棚障害膝蓋骨不安定症などが考えられます。

 

そして、これらを誘起する根本的な原因として形態異常(先天的要因)やアライメントの異常(マルアライメント)、反復性脱臼や習慣性脱臼による内側膝蓋支帯(お皿がずれないように支えているバンド)の損傷が考えられます。

 

 

形態異常

大腿骨外側上顆や膝蓋骨関節面の形態異常がみられることがあります。これによってお皿が外にずれそうになってお皿の周りが痛くなることがあります。

また、この状態が続くと軟骨面が摩耗して膝蓋大腿関節症膝蓋骨不安定症の原因となります。

これを確認するためには、整形外科での特殊なレントゲン撮影(スカイライン法)によって確認する必要があります。

 

Wiberg分類

TYPE ⅡやⅢでは、膝蓋骨が不安定となり関節症や不安定症となりお皿周りに痛みを出します。

また私の経験上、こういった方はうつ伏せでの脚のマッサージ中に、上から圧を加えられるとお皿がベッドに圧迫されてグラグラして外れそう(脱臼感)や痛みを訴えることが多く、女性によく見られます。

 

 

アライメント異常

 

大腿骨内旋・脛骨外旋の場合

膝のアライメントを計測するのに必要な角度の一つに、Qアングル(キュウアングル)というものがあります。

Qアングル

この角度が20°以上は異常となり、Qアングルが高くなるにつれてknee in(ニーイン)の状態です。

knee inは、骨盤の過度の前傾やアヒル座りの習慣などの女性に非常に多くみられ、お皿の位置が膝を伸ばした時に外方偏位や外方傾斜が起き、膝蓋大腿関節の圧縮ストレスや周囲軟部組織の圧縮や伸張ストレスが増大してお皿周りの痛みが発生することがあります。

また、回内足も運動連鎖によってアライメントが崩れて同じようにお皿が外側にずれるようなベクトルが働き、お皿周りの痛みの原因となります。

 

 

 

Squinting patella:スクインティングパテラ

 

大腿骨内旋・脛骨内旋の場合

 

大腿骨、脛骨ともに内旋するとO脚となり、お皿同士が内側を向くようになります。これをSquinting patellaといい、お皿周辺の組織の炎症をきたす要因の一つとなります。

 

 

テーピング療法

 

 

膝蓋骨周辺の痛みに対して、患者さん自身で簡易的に痛みを軽減できるのがテーピング療法です。

根本的な改善にはなりませんが、痛みが出ているときは常にテーピングをし、また痛みが出ていない時でもテーピングをすることによってストレスを軽減させて痛みが出現しないようにコントロールすることができます。

 

大腿四頭筋を補助するテーピング

ジャンパー膝などの膝蓋靭帯の炎症による痛みには、大腿四頭筋に沿ってテーピングをすると痛みが軽減します。

 

 

①まずは伸縮テープに切れ込みを入れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②脛骨粗面を探します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③脛骨粗面から先ほど切ったテープを、お皿の周りを囲むようにして貼ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

④ 股関節に向かって軽く引っ張りながら大腿前面にテープを貼ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑤外側と内側にテープを軽く引っ張りながら貼ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑥完成

 

 

 

 

 

 

 

 

お皿がずれないようにするテーピング

Squinting patellaやQアングル増大による、マルアライメントによってお皿が外にズレることによって起こる痛みに対しては、お皿が外にズレないようにテーピングで抑えると痛みが楽になります。

 

お皿を伸縮テーピングの真ん中を外側か圧迫して、上下に内側方向へ引きながら貼ってお皿が外にズレるのを軽減します。

これによって、膝蓋大腿関節面のストレスが軽減して痛みが減少します。

 

日頃からこのテーピングを施して生活すると並行して、臀部の外旋筋を立位や各生活動作で促通してアライメントを修正していくことで痛みは大分軽減してきます。

痛みが著明な時には、炎症していますのでテーピング等をしてもなかなか痛みが引かないものですので、普段からのテーピングや運動療法での予防が肝要です。

 

 

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