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ボクサー骨折

ボクサー骨折(中手骨頚部骨折)

中手骨頚部骨折は、別名ボクサー骨折ともいわれ、手を握って強打することによって中手骨に衝撃が加わり骨折を起こすことが多いです。

好発部位として、第4・5中手骨(小指・薬指側)頚部骨折が多いです。

 

〇 症状

ⅰ 受傷指の中手骨骨頭部の隆起の消失(こぶしの消失

ⅱ 患指の軸圧痛や骨折部の限局性圧痛

ⅲ 患部周辺の顕著な腫脹

ⅳ オーバーラッピングフィンガー(回旋転位)

 

 

〇 整復

1 患指をMP関節で直角に屈曲し(側副靭帯を緊張させる)

2 中手骨長軸方向へ末梢牽引し、牽引を緩めずに遠位骨片を背側へ突き上げる

3 突き上げると同時にもう一方の手で近位骨片を掌側に圧迫して整復する

 

 

 

 整復後の確認

整復が成功すると、ポキッと整復音が鳴ることが多く、その後は骨がきちんと戻ったかどうかエコーで直ぐに確認します。

 

〇 固定

整復がうまく出来たら固定をします。

固定がうまくできないとせっかく元に戻した骨が段々と筋肉の作用でズレてきて、変形治癒や偽関節の原因となりますので整復位を保持したまま固定具を作成していきます。

 

固定肢位・・・前腕中央部から指先、手関節軽度伸展位でMP関節(40°~70°)屈曲位、IP関節軽度屈曲位

固定期間・・・約週間

 

 

 

この骨折は、屈曲転位や回旋転位が強いと手術適応となります。

しかしそれ以外の上記のような軽度の転位であれば、十分保存療法で整骨院で治すことが出来ます。

 

 

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