- 怪我
第5中足骨基底部裂離骨折の経過
第5中足骨基底部裂離骨折の経過
柔道で左第5中足骨基底部裂離骨折をしてから、早いもので昨日で第6週目に突入しました。
ここで中間経過報告です。
まずは受傷直後の救急病院でのレントゲンや外観画像から振り返ってみます。
外観は、
レントゲン写真は、
そして2日後、
そして6日後、
骨折は、骨の損傷であり、骨は血液を作る場所なので骨折をするとかなり内出血を起こします。
皆さんも骨折や捻挫、打撲などの怪我で内出血をしたことがあると思いますが、損傷された組織は血管があり怪我によって血管が損傷されて出血を起こします。その内出血は段々と下の方(末梢方向)に重力の影響で下りてきます。
私の場合も、全く関係のない足先まで内出血が下りてきています。
怪我をしたら冷やす理由とは?
怪我をした際に冷やす理由をご存じでしょうか?
それは、損傷された血管を収縮させて内出血を極力抑え、腫れを抑える目的があります。
腫れは治るプロセスで非常に大事で、損傷した骨や靭帯や筋など身体のあらゆる細胞は、血液から修復のために必要な酸素や栄養をもらうためです。
しかし、腫れが酷すぎると周りの良い組織を圧迫し内圧が上昇して痛みや損傷、低酸素状態にさせます。
それを予防するために外傷直後は冷やします。
野球のピッチャーは試合後に、肩が膨れていますがあれは氷嚢で冷やしているのです。
野球の投球動作は、腱板(肩を捻じったりするインナーマッスル)に相当ストレスがかかり炎症して、腱なども浮腫みます。
それを抑えるために、すぐに冷やして組織の圧迫や内圧の上昇、炎症を軽減させているのです。
見てください、この正常可動域以上の異常な捻じれかた。
当院に来たピッチャーは、みんな肩が不安定になっていたり、何らかの障害がみられます。また、亜脱臼をしている方もいます。
こんなに肩にストレスがかかっている状態を、100球(回)繰り返すとなるとゾッとします。
ですので、ピッチャーは試合後にきちんとアイシングなどでセルフケアをしているのです。
第6週目のレントゲン
少し脱線しましたが、昨日で怪我をしてから6週経過しました。第3週のレントゲンと一緒に見てみましょう。
外観は
外観は、腫れも内出血も浮腫も消失して一見して骨折しているのが分かりませんね。
第3週では、まだまだレントゲン上は仮骨と呼ばれる骨になる前の柔らかい細胞がみられておりませんが、第6週目の昨日のレントゲンでは内側から仮骨がみられてきました。
第3週でも骨がくっ付いてないようで、骨の細胞や血液から仮骨は出てきているのでしょうが、これはボンドで例えるとまだ固まっていない液体の状態で、レントゲンには水分が多い液体の状態では写りません。
しかし、第6週目の昨日のレントゲンでは、仮骨はまだ柔らかいながらもレントゲンに移る程度の硬さにはなってきていました。
仮骨がきちんと出てきたことが確認できたので、本日より荷重を1/3かけて松葉杖も一本として経過を見ていきます。
また、固定範囲も下腿中央からMTP関節まででしてが、足底板のみとして足関節をフリーにして拘縮予防をしていき、まずは臀部や大腿部の筋力向上訓練や荷重訓練を開始していきます。
医師は超能力者?!
医師から、レントゲンを撮った際に、「昔ここ骨折したでしょ?」と言われたことがある方いませんか?
骨折してから半年くらいはレントゲン上では骨折したところに白い線がみられることが多々あります。
骨折の痕は月日が経つと消えることもありますが、一度折れたところは丈夫になり骨細胞が多いために白く映り、数年後にたまたま何か他の原因でレントゲンを撮ったときに、「昔ここ骨折した?」と医師から言われる理由はこの線の存在があるためです。
骨折より捻挫の方がたちが悪い?!
よくそう聞くことがありますよね?
そして、骨という細胞・組織は「再生」されます。
再生とは、元の細胞・組織に戻ることをいいますが、人体の細胞が損傷されて修復されていく過程で再生される組織は少ないです。
再生される組織は、骨・肝臓などで、大体の組織が瘢痕化されます。
人の体は損傷されると、「再生」されるものと「瘢痕化」されるものとで分かれます。
瘢痕化した細胞は、膠原繊維(硬い線維、コラーゲン線維)に富み血管が乏しく、のちに古傷として冷えると痛みます。だから古傷は温めて血行をよくしなければなりません。
これが、骨折よりも捻挫の方が治りずらいと言われる理由です。
人の再生能力はすごく、骨折も少しのズレ(上下のズレ)はくっ付いていく過程でリモデリングされて元の形へ戻ってくれます。
※捻じれているのはリモデリングされないので正しい整復(骨を元に戻す)必要があります。
私の骨折も経過が良好なので、本日よりジムで背中のトレーニングを開始したいと思います。
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