- 怪我
第2中足骨骨幹部不全骨折
〇骨折による内出血
骨折をされたことがある方はお分かりになると思いますが、骨折するとかなりの内出血を起こします。
それは何故か?
皆さん血液はどこで造られていると思いますか?
そう、血液は骨の中にある造血細胞(骨髄腔や海綿質)です。
そして、大人になるにつれて大腿の骨でその機能は低下してきて、最終的に骨盤や大腿骨などの大きい骨で多く血液は造られます。
よって、骨折すると内出血が酷いわけです。
また、骨盤や大腿骨の骨折ともなると、血管を損傷して2ℓ以上も出血することがあり、これは致死量で出血性ショックに陥ることがあるのです。
■出血致死量
出血量の致死量は、体重で変わってきます。
成人の循環血液量は体重の7%です。
体重70㎏の成人を目安に考えていきます。
体重が70㎏の人であれば約5ℓの血液があることになります。
軽度の出血は、20%以下の出血です。
70㎏の方では1ℓ以下の出血は軽度となります。
中等度の出血は、20~30%の出血で1ℓ~1.5ℓの出血にあたります。
このあたりから全身に血液を送ろうと脈が速くなってきて、収縮期血圧の低下、拡張期血圧の上昇がみられ脈圧が狭小します。
重症の出血は、30%以上の出血で、1.5ℓ以上です。
重症になると出血性ショックへと移行し、脈も一分間に120回以上、収縮期血圧90mmHg以下、呼吸も速くなります。
そして最悪は死に至ります。
〇内出血が少ない骨折
今回は腫脹が余り見られない、車のタイヤに足を轢かれたという患者さんが来院されました。
本来、骨折は内出血が酷く、腫れが出るはずなのです。
この患者さん、レントゲン撮影を依頼するか迷いましたが、骨折の疑いも捨てきれないのでレントゲンを撮ってきていただきました。
結果、riss(+)。
レントゲン撮ってきてもらってよかった。。
■ 第2中足骨骨幹部骨折の処置法
足底板様に足趾から踵部まで固定して、消炎鎮痛処置をし、松葉杖での免荷でf/u.。
毎年、この時期から4月後半までは怪我で来院する方が増えます。
皆様も怪我をしないように気をつけましょう。
☆本日も皆さんの健康と幸せを☆
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